自宅で和菓子教室を開く方法~技術編

自宅で和菓子教室を開きたい方向けのブログです。

本記事では、自宅で和菓子教室を開くためには、どんな和菓子の技術が必要なのか、どこで和菓子の技術を学べは良いのかについて解説します。

私は、京都和菓子の学校の校長をしているのですが、和菓子職人コースやインストラクターコースを受講された生徒さんの中で、自宅で和菓子教室を開く方法を何人もの方に教えてきました。

過去の経験や卒業生がどのようにして和菓子教室を開いたかなどの情報を織り交ぜながら、解説していきます。

自宅で和菓子教室を開くためには、どんな和菓子の技術が必要なのか。

自宅で和菓子教室を開くために一番重要な事は、「カリキュラム作り」と言いました。前回の記事はこちら「自宅で和菓子教室を開く方法~カリキュラム編」

お客様に喜んでいただけるカリキュラムが出来た後は、そのカリキュラムを実現するための、和菓子の基礎技術が必要となってきます。

せっかく、とても良いカリキュラムが出来ても、それを教えられなければ話になりません。まずは、何から勉強すればいいのか順番にお話ししましょう!

全ての和菓子の技術を習得する必要はありません。

和菓子と一言で言っても、種類や数がたくさんあります。それらを一から学ぼうとすると、それこそ何年も修行に行って学ばなければいけません。

ではどうするかと言うと、カリキュラムを実現するために必要な技術だけを学び練習をするのです。

あなたは、和菓子職人を目指すわけではないので、すべての和菓子が作れなくてもいいのです。

まずは、カリキュラムに必要な技術を学べばよいのです。

例えば、イチゴ大福とわらび餅を和菓子教室で教えるのであれば、餅の作り方、あんこの炊き方、イチゴの包み方、餅であんこを包むやり方など必要な技術だけを学び練習するのです。

このように、必要な技術だけを学び、練習すれば、十分美味しい和菓子を作ることができますし、教えることもできるようになります。

最初から、すべての和菓子の技術を学ぶのではなく、順番に必要な和菓子の技術を、付け足していけばいいのです。

和菓子の修行も一緒です。順番に技術を学び、出来るようになったら、次の技術を学ぶというように、技術を付け足していくのです。

どこで、和菓子の技術を学べるのか。

和菓子を学べる所は、以下の4つになるでしょう。

1、和菓子教室

2、製菓学校

3、独学

4、修行に行く

1の和菓子教室に行くことは、とても良いことだと思いますが、自分が先生となる目的で行くには、不十分と言えます。

2の製菓学校と4の修行に行くは、確かにしっかりと学べますが、時間がかかりすぎます。

3の独学をされる方が非常に多くなってきているようです。私の生徒さんもネットで調べたり本を読んだり動画をみたりして、学んだ方がほとんどですが、結局出来ずに私のもとにやって来られます。

独学は、非常に素晴らしいやり方ですが、自分が本当に正しく出来ているかどうか、上手く出来なければ、なぜ出来ないのかという事の判断がつかないのが、マイナス面ですね。

しっかりとした技術を持った所で学ぶ必要があります。

やはり、あなたは先生と言う立場になり、生徒さんを集めて和菓子を教え、そして講習代を頂くわけですので、和菓子の技術を十分に学ぶ必要がありますよね。

京都和菓子の学校は、短期間で、5ジャンルの和菓子作りの基礎技術が、マンツーマン指導で学べる和菓子の実践学校です。ご興味のある方は、ホームページをご覧ください。

京都和菓子の学校は、こちらからご覧ください。

この基礎技術だけは、必ず必要です!

和菓子教室を開く以上、以下の技術だけは必ず必要になります。それは、

「包あん」「あん玉切」 です。

包あんとは、あんこを皮で包む技術です。

この写真をご覧ください。きれいにピンク色の皮であんこを包んでいますね。皮まわりが均一で、底の部分が薄くなっていますね。このようにきれいに包む必要があります。

和菓子は、どのように分けて食べても同じ味になるために、皮まわりを均一に包んで仕上げます。

しかし素人が行うと、皮まわりは写真のように上手く出来ません。そうすると一口食べた時に味のバランスが悪く、あんこが多かったり、皮ばっかりという事になり、美味しくない和菓子になってしまいます。

和菓子の約60%は、あんこを使ったものになります。あんこを上に押せるものありますが、ほとんどの場合あんこが中に入っており、皮で包まれています。和菓子を作るうえで、包あん必要不可欠ね基礎技術です。

またあん玉切も同様に、必ず必要な基礎技術です。

例えば、大福餅1個50グラムとします。皮は30グラムで、中のあんこは20グラムとします。これを20個作るとすると、餅の皮と餡玉を各20個作らなければいけません。

つきあがったお餅を、素早く冷めないうちに30グラムにして、あんこを包んで、次々と作っていかなければなりません。

このように、和菓子の場合は材料を事前に準備し、生地が出来上がったら素早く包んで、完成品にしないといけないのです。その際に必要不可欠な技術が包あんとあん玉きりなのです。

すぐに出来る技術ではありませんが、日々練習することで必ず上達し、出来るようになります。

毎日練習することが、一番の近道です。

 

今日は、自宅で和菓子教室を開く方法~技術編をお話ししました。

やはり先生となる立場のあなたは、しっかりと和菓子の基礎技術を学び練習する必要があります。

一朝一夕で簡単に身につかない技術ももちろんありますが、毎日反復練習をすることで、必ず身に付きますので、是非頑張って和菓子の技術を身に着けてくださいね!

ご質問等がございましたら、コメント欄からどうぞ。

 

wagashiya
  • wagashiya
  • 和菓子職人歴26年。今まで様々な和菓子作りに励んできました。和菓子作りを通じてもっと皆様に和菓子の美味しさ、美しさ、作る楽しみを伝えたいと思っています。