▮海外で通用する技を身に着ける
今、海外で和菓子はとても注目されています。
和食が「ユネスコ無形文化遺産」に登録されてから、さらに注目を浴びるようになりましたが和菓子も和食の一部。その美しさが世界の人々を魅了しています。
そんな中で、和菓子を武器に海外進出したいと言う方が、私のもとを訪れます。
しかし、海外進出と言ってもそう簡単ではありません。様々な問題をクリアしないといけません。
その中でも今回は、「技術面」についてお話したいと思います。
海外進出したい方にとって、どんな技術が必要なのか、海外に通用する技術とは何か。
しっかりと身に着けないと「なんちゃって和菓子」になってしまいます。
では、どんな技術が必要なのかお話ししましょう。
▮どの国に進出するのか
海外進出と一言で言っても、どの国に進出するかによって、作れる和菓子が変わってきます。
なぜなら、国によっては材料が手に入らないからです。
アジアやアメリカなどは、ほぼ問題ありませんが、ヨーロッパなどでは、難しい面も多々あるようです。
材料が手に入らないと、その国にある材料で代用するか、また日本から輸入するか。
しかし輸入も制限されている場合があったりコスト面が気になります。
またその国でお店を開くのですから、その国の味覚も事前に調査が必要になります。
進出する国の食文化なども、事前にしっかりと調べておく必要があります。
▮まずは、基礎技術を徹底的に学び、身に着ける
どこの国に進出するかと言う問題もありますが、どの国であろうとしっかりと和菓子作りが出来ないと話になりません。
外国人が好む和菓子の第一位は、「京菓子」です。華やかな京菓子は、全世界の方たちを魅了します。
四季折々変化する京菓子の技術は、絶対に必要ですが、この技術こそ最高に難しい技術なのです。
この技術を学ぶために、修行されるわけですが、「作れる」と言う技術と「生み出す」と言う技術が必要になってきます。
その中でも、基礎の基礎である「包あん」「あん玉切」の技術は、必要不可欠な基礎技術です。
▮和菓子の「美」を学ぶ
海外の方たちを魅了する「美」と言うものは、日本の「美」なのです。
ご存知のように、西洋の「美」と日本の「美」は、大きな違いがあります。
和菓子で表現される四季折々の「美」と言うものを学び、その美を和菓子で表現できるように技術を学ばなければいけません。
その為には、根本である基礎技術を学び、あなたが思う「日本の美」を表現しないといけません。
初めは、和菓子教室などで学んだデザインをそのまま作るのもいいでしょう。
しかしゆくゆくは、自分で新たなデザインを生み出さないといけない状況になってきます。
そんな時に、どのようにして生み出したらよいのかと言う事も学んでおかなければ、次がありません。
このような事も含めて、和菓子の技術を学んでおけば、海外に行ったとき困らなくて済みます。
同じ学ぶにしても、先を考えながら基礎技術を学んで頂きたいと思います。