春の和菓子の代表である「桜もち」。
美味しい桜もちを作るコツを、和菓子のプロがお知らせいたします。
美味しい桜もちを作るコツとは。
桜もちは、とてもシンプルな材料でできています。
・道明寺粉
・砂糖
・こしあん
・色粉
・桜の葉
それだけに、素材の味がダイレクトに出てきますので、
それぞれの工程を、しっかりと抑える必要があります。
まずは、生地の説明から。
道明寺粉を理解しよう。
道明寺粉とは、もとはもち米です。もち米を蒸して餅を作り、乾燥させて、割ったものが道明寺粉です。
なので、桜もちを作るときには、道明寺粉に水分を吸わせて、蒸らしてやるのが、一番おいしく出来上がります。
具体的には、
1、鍋に、お水と砂糖を入れて沸騰させます。
2、その中に道明寺粉を入れて混ぜます。
3、道明寺粉が、砂糖水を吸ってきますので、もったりとしてきたら火を止めます。
4、ふたをして、1時間蒸らします。
もとがもち米ですので、水分をしっかりと吸わせて、蒸らしてやります。
もしくは、蒸気で10分くらい蒸す方法もありますが、やっている意味は同じですので
どちらでも、美味しく出来上がります。
桜もちに合ったこしあんが必要。
桜もちの中には、小豆のこしあんが入っていることが多いですが、桜もちに合うこしあんを作る必要があります。
一言でこしあんと言っても様々あるのですが、
具体的には、
・桜もちの餅生地の食感に合うこしあん。
・餅生地の甘さとこしあんの甘さの調節。
・餅生地とこしあんの割合。
これらが、上手く釣り合うことで、美味しい桜もちを作る事が出来るのです。
そして、餅生地でこしあんをきれいに包む必要があります。
ここで、必要なのが包あんの技術ですが、包あんについては、別のブログでをご参考にしてください。
色付けは慎重に。
最後に色付けですが、ピンク色と言っても様々で、本来の色は「桜色」に染めます。
しかし、本当の桜色は、色合いが薄く、お菓子にしたときには、ぼやけた感じになりますので、
実際は、桜色より少し濃い色に染めてやります。
また催事などで、屋外で販売される場合などは、色合いを少し明るめにするために、
濃い目に染めてやると、色合いが映えます。
色を染めるタイミングは、水と砂糖を沸騰させるときに、そもそもピンク色に染めておきます。
そこに道明寺粉を入れるという段取りになります。
くれぐれもショッキングピンクにはならないように、気を付けてくださいね!
まとめ
今日は、桜もちを作るときのコツをお話ししました。
大事なのは、どんな材料なのかを把握し、その材料の美味しさを引き出す作り方を行う必要があります。
今回でしたら、道明寺粉は、もち米由来のもので、もち米を蒸して餅を作り、乾燥させて、割ったものなので、
水分を吸わせて、蒸らしてやるのが一番おいしくなるという事です。
作り方は、簡単なので是非、挑戦してみてくださいね。
ご質問等がございましたら、お気軽にお問い合わせくださいね。
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